2003.7.30号
Vol. 1 韓国進出狙う、日本の外食企業
    
外資は投資意欲旺盛、価値観の違いで撤退も

先日の日本経済新聞の一面に、「新興外食韓国進出」という記事が出ておりま
した。以下、記事日経新聞より。

○フレッシュネスバーガーが大手財閥のSKグループと組み5年間で200店を展
開する。10月にソウルに1号店。
http://www.freshnessburger.co.jp/

○ペッパーフードサービスはタワーホテルグループと組んでペッパーランチを
9月中旬にソウルに開店、2年で5店舗以上にする。
http://www.pepper-fs.co.jp/

○カレー専門店のバルチックカレーが今秋から展開。
http://www.baltic.co.jp/

○タリーズの日本以外のアジアオセアニアの展開権を持つUCC上島珈琲もFC加
盟店の募集を開始。
http://www.ucc.co.jp/

○韓国の外食市場の規模は2003年に3兆8千億円。
10年前の2.6倍と急成長中

日経も、韓国の外食の伸び率に注目してか、日経MJや本誌の外食紙面を担当し
ていた方を韓国に留学させ、情報収集中です。これから韓国の外食事情から目
を離せませんね。

いま日本では多くの企業が韓国進出を考えています。現在の韓国は20〜30代の
若い客層の消費意欲が旺盛で、外食の売上の伸びが高いようです。

アウトバックステーキハウス・ジャパンのシルバースタインさんによれば、
「同時期に日本と韓国に進出したけれど、韓国の売上は平均で年間3億円以上、
日本は2億円程度と大幅に売上が高い」のだそうです。人件費や不動産コスト
は日本より大幅に安いので、新店舗のキャッシュフローは1月で黒になると驚
いていました。その結果、「日本の店舗は10店舗以下なのに、韓国はもう20店
舗ほどあるそうです。

シルバースタインさんによれば、投資対象として日本は不向きで、東南アジア
では一番が韓国、次が中国だそうです。

しかし韓国は税制の問題で、ジーが売上を少な目に申告するため、ロイヤリテ
ィーを徴収せず、食材コストに乗せるなど、前近代的な手法でないと加盟者が
少ないという問題があるようです。それが外資系のファーストフードが苦戦し
ている大きな原因のようですね。

フレッシュネスバーガーの栗原社長には、以前に海外の大手と提携して大規模
な展開をすると伺っていました。ほぼ1年ほど経過し、やっと事業化となった
ようです。

洋風の食事が急成長している韓国ではフレンシュネスバーガーは面白いでしょ
う。ただし、韓国のロッテリアは、日本とは段違いに強力な展開をしておりま
すので、そことの競争がカギとなるでしょう。またロッテが経営しているセブ
ンイレブンも最近は急成長しており、日本と同じくファーストフードの強敵と
なります。

また、日本と韓国は食生活はよく似ていますが、価値観が大きく違います。韓
国には丼一つで食事が終わるという寂しい食卓はないのです。

例えば、石焼きビビンパがありますが、日本ではごはんの上に具材がすでに乗
っています。しかしこれは日本式の石焼きビビンパで 韓国では小さな石釜で
炊いたごはん(栗などの木の実が入っています)と、数多くのお皿に載ったお
かず、それにコチジャンなどのソースがつきます。おかずをごはんに乗せて食
べるという、豪華な食事が本来の石焼きビビンパです。

そんな豪華な食事に慣れている韓国の人に、いくら焼き肉が好きだからと言っ
て、貧弱な牛丼を出したらうまくいくはずはありません。吉野家は韓国進出後
すぐ撤退しました。

ペッパーランチは4年ほど前に米国シリコンバレーに進出しましたが、カウン
タースタイルの一皿という貧弱さで、今では全く別業態になっています。ペッ
パーランチには吉野家さんが出資しており、韓国での失敗を生かせるか注目さ
れます。

日本から韓国に進出する場合は、食生活を十分に把握することが必要ですね。