2003.9.24号
Vol. 3 ウルフギャング・パック、米国では人気に陰り

先日、赤坂のウルフギャング・パックに行きました。天候が悪かった2時頃で
も客席は半分ほど埋まっています。奥の個室では20名ほどの若者が研修を受け
ていました。同社は現在、赤坂に2店、六本木ヒルズに1店舗を運営しています
が、10月に新宿マイシティに4店目を開店する予定で、その研修のようです。

東京は順調のようですが、大阪のユニバーサルスタジオ店は立地の問題から苦
戦しているようです。味も日本人には評判が今一歩だと言われております。東
京の赤坂、六本木は米国人客が多く味的な問題はないようですが、今後日本人
顧客が中心になる新宿などの動向は注目されますね。

東京のお店はコロワイドさん経営で立派なHPが出来ております。
 http://www.wp-japan.jp/top.htm

さて、好調な東京のウルフギャング・パックですが、米国はちょっと苦戦をし
ているようです。

ウルフギャング・パック氏はフレンチの有名調理人で、フランス修行後、米国
西海岸にわたり、スパゴやシノワ・オン・メインなどの高級店で名声を獲得、
そして、パスタとピザを中心としたカジュアル業態のウルフギャング・パック
のチェーン展開を開始しました。そして、ファースト・カジュアルの波にのり、
ウルフギャング・パック・エクスプレスのチェーン展開を開始しました。更に
数年前にファースト・カジュアルタイプのイタリアンチェーンを買収しました。
しかし、この時期からやや業績にかげりが見えてきたようです。

特にフルサービスであるウルフギャング・パック業態の陳腐化が著しいようで
す。実際に今年5月LA最大規模のサウスコースト・プラザ・ショッピングモー
ルに行きましたが、昼時に同店前にローストビーフの名店、ローリーズが開い
たカーバースに負けていました。ウルフギャング・パック業態はどうも時代遅
れとなってしまったようです。さらに、食品部門も売却するなど現在、会社全
体のリストラを考えざるを得ない状況になっているようです。

米国外食業界も変遷が激しいですね。



以下、米国からのニュースがその状態を伝えています。(NRN誌より)

2003年9月15日付けのニュースが、Wolfgang Puck's casual-restaurant
company, Wolfgang Puck Worldwide(以下WPW社と省略)が、数店舗を
閉店するか、業態変更をすると伝えてきました。

http://www.wolfgangpuck.com/

会社の創始者であるPuck氏は会社はカフェの業態の見直しと、買収したワ
シントン州のBellevueに本部を構えるCucina! Cucina! Inc.の14店舗の見
直し又は売却を考えると言っています。どうも、Wolfgang Puckの規模では
Cucina! Cucina! Inc.の第2ブランドを維持するのが難しいという結論に
達したようです。

さらに、LAにある9つのPuck Cafesは売却か業態変更をすると業界筋や不
動産業者の情報は伝えています。WPW社のC.E.O.のRob Kautz氏はその情報
へのコメントは公式には認めていませんが、会長のPuck氏は「現在の優先
事項は買収したCucina! Cucina! Italian CafesをWolfgang Puck Cafesへ
業態変更するか、売却をおこなうことだ。そして、カフェ業態の見直しを
行い、ファースト・カジュアル(fast-casual)業態であるWolfgang Puck
Expressのチェーン展開に専念するべきだ」と述べています。WPW社は25店
のexpressと15店のfull-serviceのWolfgang Puck Cafesを南カリフォルニ
ア中心に展開しています。そして、21店舗のCucina! Cucina!をファースト
フードの立地に展開をしています。WPW社はCucina! Cucina! Inc部門の状
態を語りませんが、同部門の年商は$36 millionになる模様です。

WPW社の前社長で現在Au Bon Pain社の社長を務めるFrank Guidara氏は
「WPW社がCucina! Cucina!を買ったことに驚きを感じている。投資家は
WPW社が自分の得意な分野に集中することを求めているだろう」と語って
います。

更に氏は「WPW社は急成長に伴い、いくつかの投資グループの出資を仰い
でいるが、規模の見直しをするには、全体の債務や財務構造の見直しが必
要になるだろう」。

2001年にはWPW社は冷凍食品部門を20ミリオンドルでコナグラ社に売却し、
会社を12店の高級ブランドをもつWolfgang Puck Fine Dining社と
Wolfgang Puck Catering社とに分社した。

2001年末には業界の専門家Don Karas氏をスカウトし、fast-casual業態の
Puck Expressのフランチャイズ化を開始した。この部門は1000〜2200平方
スクエアーの面積で、平均年商は1.8ミリオンドルにのぼり、収益性が高い。

同部門は2002年に2007年までに300店を開店する計画を建てた。店舗展開
に伴い、WPW社は店舗デザインの見直しを行うようだ。同社の店舗を有名
にした、Puck氏夫人Barbara Lazaroffさんのデザインはコストが高く、人
により好みが分かれるからだ。